南方支部―視察―

5/11
前へ
/208ページ
次へ
「んな私情は置いといて。イリーガル討伐はどう?」  メレは言いづらそうに口ごもる。それを察したのか、相模は言葉を付け加えた。 「あぁ、別に殺してたからって咎めないよ。本部の志向は少々特殊だから。まぁ、俺がそうしてるだけだけど。昔々は本部も討伐してたし。それに、イリーガル全てを助けられる訳じゃない。本部は偽善集団と思われてるみたいだけど……、それはどうかなぁ」  メレはラディスの方の顔を向ける。顔を見合わせようと向けたのだが、ラディスは無表情に相模を見つめていたのでそれは叶わなかった。 「この間は魚イリーガルを俺と鵺が討伐したな」  メレを遮ってラディスが答えると、相模はにっこり笑って、手帳を取り出す。 「そう。数はどう? 増えてる?」 「目に見えて、な」  これにもラディスが答えた。なんかもうメレの立場がない。
/208ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加