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「んな私情は置いといて。イリーガル討伐はどう?」
メレは言いづらそうに口ごもる。それを察したのか、相模は言葉を付け加えた。
「あぁ、別に殺してたからって咎めないよ。本部の志向は少々特殊だから。まぁ、俺がそうしてるだけだけど。昔々は本部も討伐してたし。それに、イリーガル全てを助けられる訳じゃない。本部は偽善集団と思われてるみたいだけど……、それはどうかなぁ」
メレはラディスの方の顔を向ける。顔を見合わせようと向けたのだが、ラディスは無表情に相模を見つめていたのでそれは叶わなかった。
「この間は魚イリーガルを俺と鵺が討伐したな」
メレを遮ってラディスが答えると、相模はにっこり笑って、手帳を取り出す。
「そう。数はどう? 増えてる?」
「目に見えて、な」
これにもラディスが答えた。なんかもうメレの立場がない。
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