―C.D.―

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「バイバイ、白いお兄ちゃんっ」 「バイバーイ」  相模は満面の笑みで少女に手を振る。櫻庭はそれが面白くないのか、悪態をついた。 「お兄さんって歳かお前。自分で言いやがって。寝てたくせにおいしいところ持っていきやがって」  それを華麗にスルーした相模は、二人の少女に駆け寄る。 「ご苦労様、小雪。……ユウイちゃんも、小雪くらい働けたらねぇ? まぁ、可愛いから許すけどさ」  赤い髪の少女の口元に指を置く相模。なんだか変な雰囲気が漂い始める。  その行動と言葉に、顔を赤らめる赤い髪と黄緑の瞳の少女、【ユウイ・メシアズ】。  無表情に頷く白髪の少女の名前は、【相模 小雪(さがみ こゆき)】。名前からもわかる通り、相模 雪の妹である。  そして、仏頂面に磨きがかかっている忍装束の包帯男は【櫻庭 大和(さくらば やまと)】。本部の副部隊長を務める男で、この隊一番の苦労人である。
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