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ある日の午後。
俺はある場所に向けて歩いていた。
目的の部屋につき、なかに彼女がいることを確認してノック。
「はいるよー」
一応声はかける。女の子だからね。…か弱くないけど。
「ちっ…なぁにー、イサ」
「…今舌打ちしたよね?まぁいいけど。あのさ…」
丸め込まれる前に核心を突かなければ。
口で勝った試しなど一度もないし。
「最近、俺にお菓子をねだってくる人が増えてさ」
「あら、いつものことじゃない」
確かにそうだけど。
「初対面の人にもいわれるんだ」
「…へぇ」
心当たりがありそうだね。まったく…。
「こないだ、ちょっと聞いてみたんだ。俺がお菓子作れるってどこで聞いたの?って」
「…そう。あ、あたしこれから用事があるんだ!行かないと…」
いつまでも逃がすと思う?
彼女お得意の笑顔を作る。
扉は、もちろん塞いで。
「人の個人情報は売っちゃダメだって、何度いえばわかるかなぁ」
「…ふん、イサが凄んだところで怖くも何ともな…」
「…ベリータルト、もう作らない(ぼそっ)」
「ごめんなさい!!だからまた作ってー(ノд<。)゜。」
人の情報とか売っちゃう、ちょっと厄介な子だけど。
「…いっちゃんがちゃんと約束守ったらね」
そんなあの子は僕のきょうだい。
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