エルオーネ+青羽

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「エルオーネさん」 ふと、声をかけられたので振り向くと、青い髪の着物が印象的な人が立っていた。 「はい?えっと…」 「青羽と言います。少し、おはなししてもよろしいですか?」 初対面に近い彼女は、どこか独特の雰囲気を持っている。何、とは断言できないのだけど…。 「立ち話もなんですから、中庭に行ってみませんか?」 断る理由もないので、そのまま中庭へ向かう。 「それで、お話って?」 「そんなにかしこまらないでください。わたくしが、あなたとお話したかっただけなの」 思ったより気さくな人みたいだった。 「あなたともね、ぜひ友達になれないかな、って思ったの」 「!え、あの…」 「だめかな?」 「う、ううん!」 こんなに緊張するのも久しぶりかもしれない。
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