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こいつは藍沢隼人(あいざわ はやと)、初等部時代からの俺の数少ない友達の一人だ。
「聞いたぜ、また喧嘩したんだてな。
まったくよくやるよ」
「……俺から仕掛けたわけじゃない」
「分かってるって、お前がそんな無駄な戦いをするとは思えないしな」
隼人は笑って答えてくれた。
さすが初等部からの付き合いとあってお互い考えていることが分かるようだ。
そこにもう一人、俺のもとへとやって来た。
「おはようございます、統夜」
「ああ……おはよう、ユア」
この子も数少ない友達の一人、ユア・ヒューストンだ。
金髪のセミロングで瞳の色は黒だ。
彼女が言うには母親が日本人らしく、普通科唯一の帰国子女である。
ユアと友達になったのは中等部の時で席が隣同士になったがきっかけだった。
俺も初めのうちは、少し慣れなかったがそれも時間が解決してくれた。
「大丈夫ですか、統夜?
絡まれたと聞きましたが………」
「大丈夫だ、腹は蹴られたが」
「ええっ!?
だ、大丈夫なんですか?」
「統夜はそこまで弱くないよ、ユア。
こいつ、結構鍛えてるから」
「そうですが………」
ユアは心配そうに俺を見つめてきた。
ユアの世話焼きも凄いものだ、怪我人をほって置けない気持ちはわからなくもないが………。
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