怪物の狂声と人間の恐声

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「それは問題ないと思いますよ。今回の駆除作戦の指揮は戦闘管理と戦闘事務のエキスパートさんが務めてくれますから」 ミカルの言葉に顔を見合わせた二人は直ぐに手を打って、成る程と言いたげな表情になった。懐かしさを感じながら。 「では十分後に、戦闘服に着替えて南部扉前に集合お願いします。装備はその時に配布しますので迅速な行動を」 ミカルはそう指示すると、部屋にいる八人の部下達に手を軽く掲げる敬礼をして、外へと出ていった。 「各自、準備が整い次第、移動を開始っ」 扉が閉められたと同時に、副班長の若い男が命令する。容姿になに一つ特徴の無い、空気のような男だった。 彼は言った直後に、自分のデスクに掛けていた背嚢を手に部屋から出ていく。
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