雑誌記者

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「それでは、遠慮無く聞かせてもらいますが、ご病気になられたのはおいくつの時ですか?」 「あれは私が十六歳の時でした。ですから、今からちょうど十年前ですね」  私はその当時のことを思い出す。突然の病気により、私は身体の一部の自由を失ったのだ。あのときの絶望を思い出すと、今でも少しだけ辛い。例えすでに吹っ切れているとはいえ、この苦しさは一生消えないだろう。しかし、皮肉なことにこの時の病気により私は生涯の伴侶を得、現在の知名度を得たとも言えるのだ。 「あのときは本当に絶望しました。何度も死を考えたくらいです」
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