始まり始まり

5/7
前へ
/55ページ
次へ
一時間程してから再び外に出ると、家の前の道路で、零無と二目は倒れていた。いつものように喧嘩して、いつものように相打ちだったのだろう。二目も昔に比べて強くなった物だ。昔は包丁を持ち出しても零無に殺されかけたのに。 ちなみに、そんな事があって零無がここにいられるのかと言うと、とある人物がそれを揉み消してくれたので、とりあえず大丈夫であるらしい。何をしたのかはわからないが、気にしたら負けとも言われた。 それはなしにしても、大人対子供ではあったが、子供の方は包丁を持っていて、どちらが先ともわからずに、明確に殺意を持って殺し合ったので、どちらが悪いのかわかった物じゃない。まぁ、結局はどっちも悪いんだけど。 とりあえず、二目を二目の家の中に放り込んでやり、零無も回収する。 「く、次こそは……次こそは奴の息の根を止めてやる。」 「そうなったら刑務所行きで俺に会えなくなるぞ。」 「大丈夫。国家権力ごとき返り討ちにするから。」 「そうなったらお前を殺して俺も死ぬ。」 「きゃっ、一君に殺されるうえ、一君も一緒に死んでくれるなんて素敵。」 なんでこの人はこんなにも頭がおかしいんだろうな~。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

210人が本棚に入れています
本棚に追加