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半泣きのまどかが、私に訴えてくる。
「私ね~男に騙されたの!!」
「ええっ!!」
「ほぉ~。その話、ゆっくり聞かせていただこうじゃない」
私とまどかの腕をほどき、割って入ってきた人物は低い声でそう言った。
「風子!!」
遅刻魔の風子だった。
「ごめんごめん、うっかり今日会社の新年会だったの。一次会で抜けてきたのよっ。許してよっ。
男どもがなかなか帰してくれない中、スルッと抜け出してきたんだからぁ」
「男どもがなかなか帰してくれない、ねぇ」
まどかがため息まじりに言った。
風子がグルグル巻きしていたマフラーをほどくと、深いVネックセーターからセクシーな胸元が顔を出した。
「そんな服じゃあ男どもが帰してくれないのも納得」
私はその谷間をしみじみ覗きこんだ。
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