推理小説家 仁の事件簿その1 ~謎の凶器~

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「質問を続けますね。 よく、西岡さんが使っていた、指示代名詞(※)とその物はなんですか?」 「そうですね…。確か、先生は、フロッピーディスクのことをよく、『あれ』と言ってましたが…これは事件と関係があるんですか?」 瀬川は白石の質問に懸念そうに答えた。 「その些細なことが事件を解く鍵なんですよ。」 「そうですか?ならいいんですが…。」 「では、最後に黒田さんの連絡先を教えてください。」 「まぁ…わかりますが…勝手に教えても大丈夫なのですか?」 「確かに…駄目ですが、事件を解決するには、第一発見者の声も必要なんです。」 「私が教えたとは、言わないなら…。」 瀬川は条件付きで承諾した。 「えぇ、もちろん。」 白石もその条件を認め頷いた。 そして、質問が終わり、瀬川は、白石の家を出た。 ~~~~~~~~~~~~~~ ※指示代名詞  物・場所・方角などを、その名をあげないで直接に指し示すもの。 近称(これ・ここ・こちら),中称(それ・そこ・そちら),遠称(あれ・あそこ・あちら),不定称(どれ・どこ・どちら)などに分けられる。
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