推理小説家 仁の事件簿その1 ~謎の凶器~

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『内藤警部から聞きました。事件担当の沢田です。』 数分後、聞き慣れた内藤警部ではない、違う人の声を聞いた。 「あ、白石と言います。」 『早速だが…どういった内容だ?』 沢田は白石が答えた後、口調が変わった。 「えっと…調べて欲しいことが二つあります。」 『ふむ…その二つは、なんだ?』 「一つは、事件関係者のアリバイ。そこまで詳しく調べなくても結構なので…。」 『アリバイ?それは既に調べ終わってるが?』 「あぁ、なら教えてください。」 『簡単に言うと、西岡春華だけがシロと言える。 事件当日、西岡春華は会社で働いていて、目撃証言もある。死亡推定時刻に現場に向かうのは不可能とされている。 そして、他のアシスタントと交流関係に無かった事からも、共犯の説もない。 アシスタント達の、アリバイはあやふやで、裏付けは取れていない。」 「…ありがとうございます。二つ目ですが…。」 私は事件関係者のアリバイを聞いた後、二つ目を沢田に言い、電話を切った。
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