推理小説家 仁の事件簿その1 ~謎の凶器~ -解-

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「まず、犯人から言いましょう。犯人は恐らく、長谷川実です。」 「その理由は?」 「瀬川さんから聞きました。アシスタントは1日交代でやるそうです。 そして、殺された前日には、瀬川さんが、殺された翌日には、黒田さんが来ました。 ならば、殺された当日は誰か…それは、長谷川です。」 「しかし、それだけでは、犯人とは限らないだろう。」 沢田は、白石の話を言い返した。 「えぇ、それだけでは犯人とは言えません。 しかし、事件当日の担当が長谷川だと思いますよ?それは、後で警察が調べてください。 次に、アシスタントの仕事に、買い出しがあります。 そして西岡さんは、フロッピーディスクを『あれ』と言ってました。 アシスタントになったばかりの長谷川には『あれ』が解らなかった。なので長谷川は何か違う物を買った。 それは恐らく、西岡が使わない筈の現場に落ちていた原稿用紙なんです。」 「なんで、現場に落ちていた原稿用紙が長谷川犯人説に繋がるんだ? それ以前に、長谷川が原稿用紙を買ったとは限らないだろ?」
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