推理小説家 仁の事件簿その1 ~謎の凶器~ -解-

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「…たったそれだけで、事件を解くとは…。凄いな…。」 白石の説明を聞き、沢田は感嘆した。 「あ、一つ言い忘れましたが、この説明だと穴があるんです。」 「なんだ?その穴とは?」 「それは、証拠が無いことなんです。…しかし、証拠を調べるのが貴方達警察の仕事ですしね。」 「そんな無茶な…。」 「無茶では無いでしょう。長谷川に原稿用紙のことを聞き出せば、ぼろが出ますよ。」 「そうだな。この後、問い詰めてみるよ。」 「そうしてください。私の仕事はここまですから…。」 「最後に、なんで関係者の前で説明しないんだ?」 「私は探偵ではないので…。」 「まぁ…後は我々警察に任せろ。」 沢田はそう言い残し、喫茶店を出た。
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