二人の時間

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二人の時間

なかなか眠れな かった私はタバコを 吸ったり時間を潰して いました。 電話が鳴り出した。 着信:新井くん なんで? 「今家着いたよ」 「あぁ…お疲れ様です」 「まだ寝てなかったんやな」 「なかなか寝れないんですよ」 ん? 電話の向こうで人の声がする 「誰かと一緒なんですか?」 「あぁ~!俺、親居らんから 今仕事場で住ませて もらってるねん。」 「へぇ~余計な事 聞いてすみません」 「えぇよ!てか敬語やめへん?」 「そんなん…」 「気にせんとって、本間」 「わかりました」 「んで、俺の事はこれから りょうって呼んで!」 「呼び捨てはさすがに…」 「えぇねん!だから俺も かりんって呼ぶわ!」 「わかった」 何でいきなり? 何分か喋ってる内に 何かの流れで私の家で 遊ぶことになりました。 家の近くの焼き肉屋で 待ち合わせをしました。 「着いたでっ!」 迎えに行って私の家に この日初めてりょうが 来ました。 「おじゃましまーす」 「さてと!寝よか!」 「どこまで厚かましいねん」 「お願いあんやけど フワフワの生地のタオル 貸してくれへん?」 「別にえぇよ。」 私なりに選んできて りょうに渡した。 「さんきゅ!お前分かってる!」 そー言ってまた私の 頭をなでてきた。 沈黙が続いた。 すると… 「横来て…。」 腕を引っ張られ 抱きしめられた。 「痛いっ!」 パッとりょうの方を 見るともう寝てました。 気が付くと私も 寝ていました。 昼の12時頃…… 「りょう、起きて。」 「わかってるよ…」 と言いながら私の 膝に手を置いた。 この時一つの事が わかった。 左手の薬指に指輪。 この事がこれからの 私の気持ちを大きく 左右することになるとは 想像もつきませんでした。
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