episode:01 神と人

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未だ意識を失っている『彼女』を、寝室へと運ぶ。 『彼女』は本当に何者なのだろうか…? そんな『彼女』を、家に連れ込み介抱しているが… 何故だろう… 前にも逢った事があるような…? そんな気がしてならないのだ。…デジャヴ…? 今日一日起こった事で頭がパニックになっているのだろう… どんなに考えても、整理つけようとも、今自分がしなくちゃいけないことが、考えつかない。 突然空から降ってきて… 目の前で意識を失っていて… しかも『ほっとけない』という気持ちから、家にまで連れ込んで… 多分大丈夫… 『彼女』が目を覚ましても、私達家族に危害を加える事はしないだろう… そのまえに、…言葉は通じるのか…? そう考えてる内にまたパニックになる… そんな中、廊下の奥から足音が近付いてくる。 勢いよく襖を開けたのは、おばあちゃんだった。おばあちゃんは、驚いた顔をして、意識を失っている『彼女』を見つめる。 こんなおばあちゃんの顔は今迄見た事がない… 普段から無表情で、感情を表に出さないからだ。 おばあちゃんはゆっくりと、『彼女』の寝ている横に、座った。 そして、下を見ながら、誰とも目を合わせる事なく、おばあちゃんは言った… 『…………アスカ様…………』 アスカ様…? おばあちゃんは深い溜め息を付き、ゆっくりと立上がり、部屋から出る際私にこう言った。 『………後で私の部屋に来なさい…。大事な話がある…………』 そう言い残し、静かに襖を閉め部屋を後にした。 一体なんだと言うのだ? 私は一旦自室に戻り着替えてから、おばあちゃんの部屋へ向かった。
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