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あたしは泣きながら、
横たわっている剣に駆け寄る。
しかし、それは祐ちゃんによって
阻まれる。
「藍!!!剣は……
剣は死んだんだ!!
そっちに行けば
お前まで感染者に――!!」
『いやぁぁあ!!!
剣……剣がぁぁあ!!』
目の前で知人が殺された。
そのショックに堪えられず、
泣き狂う。
そんなあたしを
祐ちゃんは力強く抱きしめた。
「藍!!」
『―――!!』
「藍!!大丈夫だから!!
お前は俺が守る!!」
抱きしめられた身体に伝わる
熱い想い―――。
そうだ―――
あたしには祐ちゃんがいる。
祐ちゃんと一緒に生き残りたい。
『…………うん』
あたしは祐ちゃんの目を見つめ、
頷いた。
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