奇跡

8/34
前へ
/130ページ
次へ
   ‥‥‥‥‥‥‥ どのくらい たったのだろう‥ もしかしたら 数分かもしれないけど あたしには ものすごく長く感じた‥。 そして、、、 肩にあるケンの手が     ずっと震えていた。 「     愛莉‥      ‥‥逢いたかった‥       ‥‥  なんで   あんな嘘ついたんだよ‥  なんで  俺の前から消えたんだよ‥  なんで  いま気付いたのに      逃げたんだよ‥   なんで‥‥‥‥  俺があげた指輪してんだよ‥            なんでだよ‥」 そう言うと ケンは人前にもかかわらず 泣きだした。 もちろんあたしも泣いていた‥。 行き交う人が みんな あたし達を見ていたと思う。 こんな街中で 男女が立ち止まり 堂々と泣いているんだから‥ でもね‥ ケンが目の前にいることが 夢のようで‥ 会えた嬉しさや あたしを覚えてくれてた事 あの頃の気持ち ケンもあたしと同じく 【ナンデ】を 繰り返していたこと。 全てがごちゃ混ぜになって‥    【恥ずかしい】 そんな当たり前の事を 思う余裕もなかった。 _
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

364人が本棚に入れています
本棚に追加