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存在理由…存在意義
存在理由…存在意義
存在理由…存在意義
何処にもない何処にも
青年はアテも無く、日増しに強くなっていく雨の中を歩き続けた
どれくらい歩き続けたのだろうか?
全く知らない土地の知らない場所まで、来ていた
目の前には石造りの長い階段がある
青年は思った
ここは高そうだ
飛び下りたら楽になるかな…
靴の中はすでに水で、ビショビショになっている。階段を一段、一段上がる度に何ともいえない感触が足の裏からする
階段を昇りきると、程よく手入れされた庭園が視界に映る
眺めが良く遠くの景色は、ビルの明かりがいつくも立ち並んでいる
見渡すとビニール傘をさして下を眺める、若い女がいる事に気がついた
女は靴を脱いでおり微動だにせずに、下を眺めている
こんな場所で靴を脱ぐといったら
自殺
青年は思った
飛び降りろ…
誰かの不幸でも見ないと、自分が一番不幸だと思えてくる
心で思った事
今まさに目の前で行われつつある
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