ゼロ

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「分かるよ」 女はそう言った 雨ですっかり冷えた 俺の手を両手で握りしめた ジェネシス特有の その瞳に溺れてしまいそうなブルーの輝きを持っている 薄い唇 整った鼻筋 上位人種ジェネシスの中でも、かなり綺麗な顔立ちをしている 雨に打たれていても、その顔立ちは美しさを保っている 女は軽く微笑みそして言った 「分かると思う…だって同じだから」 忌々しい… 一体、何を言ってるんだ? 「…邪魔したな…これ以上話す事はない」 俺は女に背を向けて踵を返した
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