第二幕―大地に現るはアジタート―

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―ヴィルトゥオーゾ、レンガの城、書庫― 女性、アインザッツがファイルを漁っている。 「どうなさいました? アインザッツ様……?」 アタックは武装しながらアインザッツを守護している。 「最悪な事態よ……」 アインザッツは冷や汗を浮かべていた。 「私が送った魔を帯びた楽譜の中に、闇に特化したモノが混ざっていたわ……」 それを聴いてハッとするアタック。 「え、えぇ……」 敵は裏の魔術、闇を専門とする。 その敵は、送ったガラ・コンサート、つまり刹那達の居る世界に向かった。 「それが敵に渡ったら、大変な事になるわ……」 敵に闇に特化した楽譜が渡ったら、相乗効果で更に巨大になる。 そうなると、敵の目的が早くも成就される。 二人は、敵に渡らないことを祈るしかできなかった。
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