はじまり

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青年が丘の頂にたどり着くと、観光客はまだ誰もいませんでした。 『…夕日が売りなんだから、当然か』 真昼の日差しに、青年の額は、じんわりと汗をにじませています。 手の甲でその汗を拭き、大きく深呼吸した青年は、ぐるりとあたりを見まわして、ほぅ、と息をつきました。 『きれいだな』
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