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その時、サードの塁審が
「タイム」
と近付いてきた。
そして彼は
「ちょっと軽いな、山さん。今日は、俺ら審判にとって大事な試合なんだから、もっと、インパクトあるの行こうよ」
そう言うと
二塁塁審の山さんは
「わかった。今度はまかせて」
とガッツポーズをした。
「頼むよ。主審の島さんだって、頑張ってるんだし。伝説残そうよ」
二人は頷き、
そして塁審はサードの定位置に戻っていった。
なんだろう。
よくは解らないが、この試合は、俺らには大事な試合だが、アンパイア達にとってもなにか記念すべき試合なのだろうか。
で、なんか、変わったことでもして、思いで作りでもしようとしているのだろうか。
こっちは、えらい迷惑だが。
そんなことより試合に熱中しなくては。
相手ピッチャーが投げるとバッターは打った。
打球は、1、2塁間を破り、ライト前ヒットになった。
ツーアウトなので、俺は、バッターが打つと同時に走った。
三塁を回り、ホームへヘッドスライディング。
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