普通だった日常

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ジュウジュウとフライパンで肉を焼く。 コンロではなく、火鉢で。 もともと山小屋として建てられていたため、ガスも電気も通ってない。 火鉢で料理する結花の隣でただ座っている愛菜。 別に手伝っていないわけではない。 「愛菜、もうちょっど風゙強くおこしてくださいませんか?」 「はーいよっ。」 愛菜が指を鳴らすと風が勢いよく火を炎に変えた。 これが、彼女たちの゙捨てられだ理由。 料理が終わり、机に皿を並べる。 「「いただきます。」」 「結花、町どうだった?」 口をモゴモゴさせながら心配そうに愛菜は言う。 「大丈夫です。誰にもバレませんでしたよ。 …誰も、私たぢ異端児゙がいまだに生きて、生活しているなんて思っていないのだと思います。」 少し憂いを含んだ瞳で結花は笑った。
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