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あなたと出会ってからもう10年が経ちました。あなたとはなれて1年しか経っていないのに、あなたといた10年よりずっと長く感じる。あんなに近くに居たのにあなたは今すごく遠くにいる。
「美香!」後ろから明るい声で私を呼ぶ。笑顔がこぼれる。振り返るとほら、やっぱり健二。
「そんなおっきな声で呼ばないでよ!!」うれしいのに素直になれない。
「いいじゃんかー!!俺と美香の仲だろ笑」健二がニカッと笑う。
「どんな仲なのよ!そんなに親しくありません!!」また嫌味を言っちゃった。素直になれない自分に腹が立つ。
「健二ー!!」
後ろから健二を呼ぶ声。健二の友達の卓哉くん。
私は健二以外の男の子と話すのが苦手。卓哉くんとは少しだけ話せる。だからか健二は私が卓哉くんを好きだと思ってる。
「おー!!卓哉おはようさん」
「おはようさん♪美香ちゃんもおはよう」さわやかな笑顔。
「おはよう」顔が赤くなる。いつまで経ってもなれない。
「俺用事があるから先に行くわ」健二が言う。
「おぅ!また後でな」卓哉くんが答える。
「美香頑張れよー!!」そう言って走り去っていった。
何考えてるのよ!!私が好きなのは・・・。
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