伊東甲子太郎

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驚いて慌てて避けると伊東はくすくすと笑っていた。 「そのうち…ね。」 そういって笑いながらまた歩いて行った。 「気持ち悪い…」 両手で腕をさする。背筋がぞくっとした。確かに皆が言うように美男子だとは思う。しかし、美男子過ぎて気味が悪い。同じ美男子でも原田の方がよほどマシだ。原田も黙っていれば良い男だ。しかし、あのアホさ加減が半減させているのだろう。しかし、日向にとってそのアンバランスが妙に惹かれていた。しかし、半面に伊東は美男子だが、妖しく笑う口元や表情、そして言葉づかいが気味が悪くて仕方なかった。
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