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抱きしめる土方の手が微かに震えていることに気づく。力いっぱい抱きしめられて苦しいくらいなのにされるがままだった。
「土方さん…」
「今は二人きりだ」
「…歳…っ！」
そう言って肩に顔をうずめると背中に手を回す。肩にある土方の頬と頬が触れる。暖かい。
「俺は…鬼だなぁ」
そう呟いた。日向が涙をこぼすと同時に土方の目からも涙があふれ出た。
「組の為、山南を殺したんだ」
そう呟いた土方の弱々しい声に抱きしめた腕に力を込める。
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