2724人が本棚に入れています
本棚に追加
/380ページ
手を引かれたまま中に入ると別館の方へ連れて行かれる。
古ぼけた本が並んでる部屋に入ると数人しかいない。ふと何気に見た本だなに目を奪われる。
「何これ!すごい!」
嬉しそうに本棚にへばりつくように見入ると本棚に手をつきながら見出しを見ながら横にずれて行く。そんな日向を見てため息をつくと振りほどかれた手を見つめる。
彼の手を振り払ったことなど気付かないほど夢中で見入っている。ふと気付くと薄暗い通りにきてしまい、しゃがみこむように一番下の棚の本を出す。
「何これ。これだけなんか違う…。」
そう言いながら本を引きぬき床に置いて本を開いた。
「これって…」
表紙を見つめると筆で書かれた灰色の表紙。左端には同じく筆で書かれていた文字を見て一瞬息がとまる。
表紙に書かれた題名は分からなかったがその文字だけは読める。
著 永倉新八
・
最初のコメントを投稿しよう!