パニリアス学園

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「うるさい。これも学園のためだ。」 苦笑しながら言い返す。 彼は生徒会長、久原中 聖斗(クハラナカ セイト)この学園でも有数の実力者だ。 少し長めの髪は透き通るような青。 制服は校則を遵守している。尚、この学園では髪の色については何も言われていないので、どんな色でもOKだ。 「すまない。少しどいてくれ。」 生徒の群れを掻き分けて横へと移動する。 辿り付いた場所には、ほんの小さな隙間があった。 鼠ならいざ知らず、人は到底通れない。 そこに「神が求めるは、開錠。オーペイス!」と呟くと、隙間はどんどん広がっていった。 「じゃあな。礼二。分かっていると思うが、ここには…」 「生徒会の人間以外は入れない、だろ?」 後を引き継いで、礼二が言った。 「分かってるよ。そんじゃ、気の済むまで議論してこいよ。議論マニアさん。」 そう言って、礼二は生徒の群れにとけていった。
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