五章

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一日経ち、今日は暁の言っていた対抗戦とやらがある日。 「お前ら!今日は週に一度の対抗戦の日だ!」 アルスが教卓に身を乗り出し生徒たちに叫ぶ。 「えー昨日のくじの結果、我がアルス先生クラスの相手は、あの憎たらしい坊ちゃん野郎のとこに決まった……チッ」 不機嫌さ丸出しにしながら、アルスは舌打ちをする。 「今日の対戦形式は5対5の団体戦だ!先に3勝した方が勝ちだ。 そんな訳で、今から5人のメンバーを発表する……前に、白銀に対抗戦についての説明をしようと思う」 アルスはそう言って終夜を見た。 終夜は対抗戦の話しが出た辺りから、全く内容が判らないと言った様な顔をしていた。 「いいか白銀、この学園には週に一度、二つのクラス同士の対抗戦が行われる。相手は前日の職員会議のくじで決まる。 この対抗戦は……まあ今の時点での生徒たちの実力やら何やらを知る為のものだ。 因みに対戦形式もくじな」 「……質問。実力を知りたいのなら、何故5対5なんだ?それだと全員の実力が見れない…で、ですよね?」 終夜は前に氷劉から言われた事を思い出し、ぎこちない言葉使いでアルスに聞いた。 「うぅ……お前が敬語使うと鳥肌立つから辞めろ。気色悪い」 アルスは大袈裟に身体をさする。 「じゃああんたには二度と敬語使わない」 終夜はふて腐れたようにそう言い放つ。 周りの生徒たちは二人の様子を黙って見ている。 「(白銀は敬語が苦手っと)」 「(彼はやっぱり……よく判らない人だね)」 「(……嫌だなぁ、対抗戦もし選ばれたらどうしよう)」 この状況の中、慎治は終夜の分析を、紫遠は終夜に好奇の眼差しを、魅琴は一人頭を抱えていた。  
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