白と黒

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「ゆ、いち?」 俺をは呼ぶキミは全てが真っ白 真っ白い肌を持ち 真っ白い服を着て 真っ白い愛情 全てが真っ白 俺はその真っ白い愛を受ける そして、 俺の真っ黒い愛を与える キミは何も気付かない 俺が真っ白じゃないことを… 「ねぇ、愛してる?」 キミは今日も聞く いつもの笑顔で、 だから、俺は答える 「 ア イ シ テ ル ヨ 」 キミは喜び、笑う 俺は悲しみ、狂う その夜、2人の寝室から奇妙な音 ぐちゃり、ぐちゃり たまに、ポタポタと みずみずしい音や パキッと固い音も キミの懇願する声 まさに、"不協和音" 真っ白いキミ 真っ白い肌 真っ白い服 今はもう、 白でもなく、黒でもない 真っ赤なキミ 「たっちゃん…」 唇にキミの赤 俺はそれを舐めた 20100701
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