特別授業 ~保健室~

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「先生、たっちゃんは?」 "たっちゃん"っていうのは上田さんのことだろう。 「奥のベッドで寝てるから起こすな「たっちゃん!」 こいつ、ムカつく。 人の話は最後まで聞けよ、と心の中で突っ込んだ。 「たっちゃん!」 「赤、西…」 2人の間に流れる微妙な空気。 「たっちゃん!聖は?」 「…知らない。」 「まじかよー!たっちゃんと一緒にいると思ったのにー!」 そう言うと、男子生徒は来たとき同様に勢いよく保健室から出て行った。 なんだったんだ?あれは… 上田さんを見ると、切なそうに彼が出て行ったドアを見つめていた。 ふーん、そういうことか… .
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