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しかし、まるで見えない魔法の手が支えてくれているかのようにすぐに体勢が元に戻った。
首を横に動かせば住宅街の屋根が、目に飛び込んでくる。
もうこんな高さまで・・・
晴久はなす術走り続けた。
途中、もしかしたら宙を走る晴久に誰かが気づくかもしれないと、心に一筋の希望の光が射しこんだが、すぐに散々となる。
気づいて貰ったところでどうにもならない。
空を飛ぶ少年なんてあまりにもナンセンスだ。
仮に誰か気づき通報しても、はたして、通報された側は真面目に受けとるだろうか。
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