ラミアン

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虚ろな瞳の奥には、例えば、膨大な時間をかけて綾取った、繊細なジェンガのお城の最後の1ピースをはめる時のように、彰を怖がる色があった。 ショックだった ハル兄が僕を疎ましく思っていることは知っていた。 知っていて僕は馴れ馴れしく付き纏った。 ハル兄が僕ばかり可愛いがる母さんに腹を立てていたことも知っていた。 知っていて僕は晴兄の前で母さんに甘えた。 だって・・・
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