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「琉海ちゃんと・・・梨奈、は・・・?」
ベッドに横になって、奈々は聞いた。まだ少し、きつそうだった。
「まだだよ。これはゲームらしいんだ。1人ずつばあちゃんたちが隠して、制限時間内に見つけ出すっていうゲーム。俺は奈々からにしたんだ。」
俺がそういうと、奈々はなんで?という目で見てきて、がばっと起き上がった。
「なんで、僕からにしたの?!琉海ちゃんを先にしなきゃでしょ!!妹でしょ?!!・・・・・・ゴホッゴホッゴホッ・・・ハアハアハア・・・。」
突然起き上がったせいか、大声を出したせいかは分からないが、苦しそうに咳き込みだした。
「大丈夫か?!」
俺はすぐに背中を擦ってあげた。すると、奈々は咳き込みながら俺の手を振り払って言った。
「僕は、ケホッケホッ、良いから・・・早く、ハアハアハア・・・行って?」
俺はまた置いていくことに戸惑った。奈々が同じ目にあうような気がして・・・。
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