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「こっちのほうが呼吸がしやすいの。奈々、ゆっくり呼吸を整えて。大丈夫だからね。」
奈々君の呼吸は少し落ち着いた。だけどまだ、苦しいようだった。
ピーポーピーポー
救急車の音が聞こえてきて、すぐに救急隊員が入ってきた。
奈々君とお兄ちゃんは救急車に乗せられ、私と梨奈も付き添いで乗った。
病院について、二人は治療を受けて、入院することになった。
お兄ちゃんの片目はダメになった。左目が失明したのだ。
「…僕の、せい…。僕が何も…出来なかった…から…。」
奈々君は自己嫌悪に陥っていた。自分の体が弱いから…いつも他人に迷惑をかける。
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