歓迎会

6/12
前へ
/90ページ
次へ
  何でそう思ったんだろう、と首を傾げる。 そういえば、あの時……神宮寺と戦った時、昔の記憶が戻ったような気がした。 ――神宮寺なら……記憶を取り戻せる? 「──おい、何やってんだ?」 怒ってるような、低い声。 この声は――。 「げっ、会長……!」 「アッハハハ~」 顔を真っ青になる会計と笑いながらごまかす書記。 「お前ら、生徒会だろ。真面目に仕事やれ。じゃないと…」 「「はいぃ!!」」 息ぴったりに神宮寺から離れ、どっかに行った。 僕は二人を見てから、久しぶりに会長を見る。 あの時の保健室と別れてから、ずっと会ってなかった。 たまたま見かける時に、生徒会の中に会長だけいなかった。 べ、別に気にしてないから! ふと会長の顔をよく見ると、目の下にクマがあって、顔色が悪い。 「かい──」 「会長」 副会長が僕の言葉を遮り、会長を呼ぶ。 .
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

434人が本棚に入れています
本棚に追加