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『次は、乾杯~! …と前に、特別なゲームがあります。比呂お願いします~!』
会計の近くにいた副会長は書記と交代し、説明を始める。
『はい。まずは先程配った紙をお持ちですね? 五人だけ抽選し、生徒会メンバーと一日中いられます』
「えっ…マジッ!?」
「当たってくれ!」
「今日は良い日だぁ…」
新入生だけ喜びの声を上げた。
『クジ引きます。初めは南山君…928番、涼秋君は…1037番、私は…6番、黒御影君は…44番。当たった人は私の所に来て下さい』
当選者は言われた通りに副会長の所へ行く。――が、三人しかいなかった。
『──えぇっと、確認しますが44番の方いませんか?』
何やら騒いでいる間、亙から質問する。
「蒼汰は何番なんだ?」
「あ、まだ見ていません。今から確かめます」
ぴらっと紙を広げる。書かれた番号は――44番。
「……僕だ。すみません、行きますね」
イスから立ち上がり、副会長がいる場所へ行く。
そこにいる三人の中で、二人は知っている顔がいた。
「なっ! お前っ!? 俺と変えろよ!」
「ツイてねぇ…」
俺に指を指す神宮寺と、ため息をつく透だった。
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