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会長と一緒に保健室まで来たのは良いけれど、鍵がかかって入れない。
「入れない、か」
「どしよ…」
ガチャッ
「ほら、鍵開けたから入って」
「お前……何処で手に入れたんだよ」
「え…確か、君は会計ですよね」
「ふっ、秘密だ。それと役職じゃなくて名前で呼びなよ? 志紀先輩」
「……涼秋君?」
「おぅ、まずは紅音を寝かせようか」
疲れている会長をベッドに寝かせる。
それを見た涼秋君はやれやれとため息をついた。
「まさか…志紀先輩が気付くとは思わなかったよ。逆にアイツが気付かないなんて…」
「アイツ…? 誰ですか?」
「比呂。アイツは紅音の幼なじみだぜ?」
副会長と幼なじみ…かぁ。
「紅音の面倒をよろしく。誰も来ないと思うからイチャイチャしろよ☆」
涼秋君はグッと親指を立てて、保健室から去った。
イチャイチャ…って無理無理!
って、一言多いよ!
寝ている会長を眺めているとだんだん眠気が襲ってきて、闇へ落ちていった。
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