歓迎会

12/12
434人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
  呼ぶ声と体を揺さぶられるせいで目を覚ました。 「おいっ! 志紀っ!」 「はぁっ…あ…会、長…?」 「良かった。うなされたから起こしたんだが…大丈夫か?」 「うなされ…うっ…会長、会長…!」 恐怖感を襲ってきて、ギュウッと会長を抱きしめた。 会長はポンポンと優しく背中をさする。 怖かっ…た…。 数分後、はっと会長に抱きしめているのを気付いて顔が真っ赤になる。 「あ…えぇっと、ごめんなさい…」 会長から離れようとした時、バンッ! と勢いよくドアが開いた。 「黒御影会長! 体調はいかがですか!?」 「あぁ…大丈夫だ。心配かけてすまない」 「いえ! 心配するのが我らの役目でありま……」 僕の存在を気付いてじーっと見つめる。 「お…おおおおおおおおおおおおおおおおおオタク!!」 「は、はいっ!?」 「我らは触れも出来ないのに…何故…抱きしめている!? オタクめ、排除する!! 排除だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「ま、待て! 志紀は──」 「黒御影会長はご安心して下さい! 我らが必ず裁きます! 覚悟をぉぉぉぉ!!!!」 入って来た彼は燃えながら何処かに行った。そして会長はため息をつく。 え、えーっと……? 次の日に、大変な事になるのを僕は知らなかった。 .
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!