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呼ぶ声と体を揺さぶられるせいで目を覚ました。
「おいっ! 志紀っ!」
「はぁっ…あ…会、長…?」
「良かった。うなされたから起こしたんだが…大丈夫か?」
「うなされ…うっ…会長、会長…!」
恐怖感を襲ってきて、ギュウッと会長を抱きしめた。
会長はポンポンと優しく背中をさする。
怖かっ…た…。
数分後、はっと会長に抱きしめているのを気付いて顔が真っ赤になる。
「あ…えぇっと、ごめんなさい…」
会長から離れようとした時、バンッ! と勢いよくドアが開いた。
「黒御影会長! 体調はいかがですか!?」
「あぁ…大丈夫だ。心配かけてすまない」
「いえ! 心配するのが我らの役目でありま……」
僕の存在を気付いてじーっと見つめる。
「お…おおおおおおおおおおおおおおおおおオタク!!」
「は、はいっ!?」
「我らは触れも出来ないのに…何故…抱きしめている!? オタクめ、排除する!! 排除だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ま、待て! 志紀は──」
「黒御影会長はご安心して下さい! 我らが必ず裁きます! 覚悟をぉぉぉぉ!!!!」
入って来た彼は燃えながら何処かに行った。そして会長はため息をつく。
え、えーっと……?
次の日に、大変な事になるのを僕は知らなかった。
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