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麗
「理香子、陽子、ご飯行くで!」
ようやく待ちに待った昼休み。
ご機嫌な麗ちゃんが、私と陽子を呼んだ。
陽子
「アンタ、頼むから…もうちょい小さい声で召集掛けれん?」
麗
「ほな、行くで~♪」
陽子
「無視かい!」
そんな二人のやり取りを見ながら、私達は最早溜まり場となっている屋上へと向かった。
麗
「で、理香子。アンタ、一体何があったん?」
お弁当を広げ、食べようとした、まさにその瞬間だった。
いきなりの麗ちゃんの発言に、思わず箸の動きが止める。
理香子
「な、何が?急に何の話ししてんの?」
麗
「とぼけても無駄やって。さっき、うちが琢磨に話し掛けた瞬間の理香子…如何にも何かありますよって、顔に書いてあるような表情しとったやん」
平然とした様子で持って来ていたパンをパクパクと食べる麗ちゃんとは対照に、私は動揺を隠し切れなかった。
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