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麗
「理香子、アンタ本間は素直な奴やねんから、嘘なんか無理やろ?言うてみーな。琢磨と何があったん?」
お弁当を食べつつ、横目でこちらを見つめる麗ちゃん。
その目は優しくて温かくて…別に急かす様子も無く、ただ私が話すのを待っている感じだった。
陽子
「……菅原に、何か言われたん?」
陽子も温かい眼差しを向けてくれてはいるが、彼女は待つと言うより心配してる感じだ。
娘を心配するような、まるで母親のような眼差しで私を見つめる。
二人の様子に、私も話すしか無いな…と、覚悟を決めて静かに口を開いた。
理香子
「本間は、誰にも言わんつもりやったんやけど…二人にはやっぱり、隠し事は出来んわな。話すよ、今までの事全部」
私は蒼々とした大空を見上げ、ゆっくりと二人に自分の思いを話し始めた。
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