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そのせいかこの場所だけ必ずと言っていいほど毎回電球が切れている。さっさと変えやがれ。
私は早速ワークを広げて黙々とテスト勉強をはじめた。それから数十分後、突然横から声が聞えた。
「席、いい?」
いきなり言われたので驚いているとその人はにこっりと笑ってもう一度、だけどわかりやすくこう言った。
「席あいてるみたいだけど、座っていい?」
そういってその人は手に持っているワークを私にひらひらと見せてくれた。どうやら同じ学年らしい。
「あ、いいよ。ごめん、散らかってて」
「いいよ。オレ、日野隆って言うんだ。3組」
その人は勝手に自己紹介して私の紹介を求めた。私はどうでも良かったけどいちお言っておかないと失礼かと思って答えることにした。
「1組の時雨まひる」
そういうと隆はにっこりわらってよろしくといった。私は少し照れながらもよろしくと言った。あまり男子とは話さない性質なのだ。
自己紹介が終わると第一の先輩たちみたいに私達は黙々と黙々と問題を解きだした。しかし私はあまり頭がいい方ではなくて、ちょくちょくつまずく。聞こうかと思ったけど馴れ馴れしすぎるかと思ってきけず終い。とうとう苦手な証明で躓いてしまった。答えの解説を見てもわからない。どうしようかと悩んでいると隆が覗きこんできた。
「どうした?」
「あ、えっと、その。ここ、わかんなくて」
ごまかしても私自身が困るだけ、そういいきかせて私は意を決して質問してみた。すると隆は嫌な顔もせずに困った顔もしないで、先生よりもわかりやすい説明で教えてくれた。そのおかげで証明の殆どが解けるようになった。
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