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「ありがとう。証明前々から出来なかったんだ」
「どういたしまして。また一緒に出来たらいいね」
下校時間が迫ってきた頃、先生に言われて私達は片付けをしていた。
「そうだね」
私は冗談だと思ってあまり相手にしないで流して教室へ戻った。私はそのまま部活へ行っている友達と一緒に帰った。チラッと探すと隆も友達と帰って行く姿が見えた。
次の日、私はまた第二に行くとそこには先客がいた。隆だ。どうやら急いできたらしい制服に着替えていた。
「なにやってんの」
「いや、何って着替えてる」
「いや、そうじゃなくて。何急いでんの」
私がそう聞くと隆は勉強する時間と答えた。私はさらっと流して席についてワークを広げた。今日は先生に言われてもすぐに帰れるように荷物を持ってきてある。今日は数学の図形をやるつもりだ。図形は私の得意単元。小テストなら毎回満点を取っている。しかし隆にとってはどうやら苦手らしい。よく首をかしげている。私は昨日の恩返しの名目で、ワークを除きこんだ。
「どうした?」
私が聞くと隆はあぁよかったと言った風に顔をあげた。どうやら平行四辺形の面積の出し方がわからないらしい。
「あーここ?ここは、このAとBを掻けて、それから、ここをこうやってやるとほら、簡単に出たでしょ?」
私がゆっくり分かりやすく説明すると隆も理解したようだ。あぁと言って他の問題も同じ要領でやり始めた。
私はと言うと数学は一回ワークは終わったので英語をやろうとしたら教室に英語のワークを忘れたらしい。鞄の中を漁っても出てこない。国語はあるが、国語は私にとっては天敵。大ッ嫌いな教科でもある。
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