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自分の周りの綺麗どころ(二人とも男性だが)を思い出して、そんなことを思う。するとヒョイ、と青年が十和の顔を覗き込んできて、ニッと猫のように笑った。
「あの指輪、カッコいいだろ?」
「えっ? あっ……はい」
「だよねぇ!」
「……円(まどか)。押しつけるのは、良くないわよ?」
事実ではあるので頷くと、青年がますます笑みを深める。どれだけ自信家なんだろうと思っていたら、耳に心地好いアルトの声がやんわりと青年をたしなめた。
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