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最初、男と間違えたが十和を男顔と思ったことはない。
しかしこうして父子で並んでいると、十和は完全に父親似だ。猫のようなアーモンド型の瞳や、通った鼻梁。肩くらいまである髪を一つに束ねた万理は、こんな大きな娘がいるとは思えないくらいの色気のある美形だった。
「俳優やモデルになることを、お考えになったことは?」
「……社長」
「いや、俺は撮る方なんで」
英の問いかけに十和はガックリと肩を落とし、万理は笑顔でサラリと流した。
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