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俺のことをハルって呼ぶのは菜由だけ。菜由がくれた特別な名前。
「やっぱカフェオレでしょ」
「昔から牛乳嫌いだもんな」
「よくおわかりで」
「菜由のことわかってんのは当たり前。どんだけ一緒にいると思ってるんだよ」
「それもそうだね。生まれた時から一緒だし」
「そうだな」
それだけじゃない。菜由のこと全部知りたいって思ったし、菜由のこと好きだから……
寂しさを紛らわす為に牛乳を一気飲みした。そんな俺を見て、菜由は顔をしかめる。
「まずそー」
菜由は牛乳で小さい頃にちょっとしたトラウマがあるらしく、自分から好んで牛乳を飲まない。
「早く席ついて食べる!」
みぃさんが用意してくれたフレンチトーストを二人で頬張る。
「おいしー」
「菜由は食べれれば幸せだもんね。本当に色気ないわ」
みぃさんの言葉に俺も同意した。菜由は色気より食い気、花より団子って感じの女の子。
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