眠れる森の美女

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毎回生まれた王族に魔法をかけるというしきたりがあった 僕は新人だったから王族に魔法をかけたことはなかったけれど… でも、オーロラ姫に魔法をかけられることに誇りを持った 毎日どんな魔法をかけるか考えていた けれど僕はオーロラ姫の誕生会に呼ばれなかった 王族は招待し忘れただの食器が一枚足りなかっただの言い訳をした けれど僕は知っていた 13という数字が人間にとって不吉なことを… 13という数字で省かれた僕は怒り狂ってオーロラ姫に魔法ではなく呪いをかけた でも殺すつもりはこれっぽっちもなかった あれほど強力な呪いをかけないとすぐに解かれてしまうからね 計算通り、12番目の魔法使いが呪いを変えた 針にさわったら死ぬという呪いから100年の眠りにつくってね そして、針にふれた君は100年の眠りにつき今に至るってわけさ
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