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カラボスが話し終わると再び漆黒の空間へと戻った
まるで本当に夢を見ているようだった
「で、私は100年も眠ってなければいけないのね。
言い換えれば100年貴方と一緒にいなければいけない」
「100年もじゃなくて100年しかいれれないんだ」
カラボスは泣きそうな顔になる
多分、彼は表情が顔にでやすいのだとオーロラ姫は悟った
「それで、貴方は何がしたいの?」
「君といたい」
「私といて何をしたいの?」
「何って…」
カラボスは口をもごもごと動かし困ったように下を向いた
外見は薄気味悪い青年だが中身は案外普通らしい
オーロラ姫は少しだけ安堵を感じた
「特にこれといったことはなさそうね」
青年は首を横に振る
「僕は君と踊りたい」
青年のその答えにオーロラ姫は硬直した
「駄目かい?僕が嫌なら君好みの王子様に姿を変えるよ。」
「いいえ。結構よ」
オーロラ姫はカラボスの手を取り微笑んだ
「私は貴方と踊りたいわ。お相手お願いします」
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