貴族社会と仲間

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今は4月。今月は学園で、実力を発揮する大会があり、近くクラス選抜戰がある。 3学年で代表のチームを決め、5月にはランパード国全ての学園との交流戦、全国大会がある。 ちなみに去年は圧倒的な力で、全国大会を制したヒデキとイツミ。 6月には生徒会長を決める選挙があり、変革のチャンスはあった。 6月の生徒会長選挙にはイツミが立候補し、副会長にヒデキが立候補した。 喋り方は置いといて、イツミのほうが考えがしっかりしているからだ。 クラス選抜戦には、ヒデキがリーダーとして出場する。 イツミもメンバーに決まっており、優勝の本命だ。 先に行われるのは選抜戦だ。 今まで一部の貴族以外とは距離を置いてきたが、これがチャンスだと思い、ヒデキはやる気がでてきた。 そして次の日 朝のホームルーム 担任:ホムラ 「では、選抜戦の残りのメンバーを決める! 立候補はいないか?」 誰も手をあげない…… 「オイオイ!お前ら、貴族が誰も出ないなんてありえないぞ? 全国大会まで行くと、国王や軍の幹部、4大貴族の当主や各地のギルドマスターが見に来るのになぁ。 よっぽど自信がないのか?」 そこで1人の貴族が反論した。 「平民がリーダーのチームなんて恥ずかしくて参加できない。」 やはり貴族はプライドが高いため、平民と自分達では身分が違うと考えている。 こんな差別に溢れる階級社会に疑問を持っている者は多いが、個人では行動に移せない。 ランパードの国王も本心では階級社会を撤廃したいが、4大貴族を始め、側近達にも上級貴族が多く、クーデターを恐れ機会を伺っている。 だが、属性王達や、サミットのマスターのデートリッヒは賛同してくれているが、問題点も多い。 貴族の屋敷で雇われているメイドや執事の食が奪われたり、改革途中に他国から戦争を仕掛けられては混乱が生じるのだ。 そろそろ学園の話に戻ろう。
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