貴族社会と仲間

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「まぁ、俺らも対抗戦出たいし、くだらない連中はちゃっちゃっと排除するさ。」 黒髪、短髪で普通の背丈だが、筋肉質のファビオが好戦的な発言をするが…… 「それでは意味ないよ~? クラス皆の心を1つにしないとだめなのぉ。」 イツミに却下される。 「だが、ヤツらの考えは産まれた時から叩き込まれてんだから、そう簡単には変わんねぇだろ」 この発言はコービー。2m近い身長にコーンロールに編み込まれた髪型が特徴だ。この国では珍しい褐色の肌をしている。 「んなもん焦っても仕方ないんだからじっくりいかしてもらうさ」 ヒデキは気心の知れた仲間に囲まれているため、落ち着いた発言をするが、闘技場にいったらどうなるのやら…… 6人は遅れて闘技場に向かった。闘技場に着いた皆の視線はヒデキただ1人。 貴族の男どもはいきりたっている! そんな中、1人の男から殺気を感じる。 すらっとしていて細身。身長は180くらい。髪は中途半端に長く、澄んだ茶色の目、柔らかい表情が印象的だ。 しかし、心を閉ざしているような雰囲気だ。 「ねぇ!名前なんてーの?」 ヒデキは気になり話しかける。 「俺はヒロシ・リリエンタールだ。同じクラス人間の名前くらい覚えとけ。」 「わりぃな!全く興味なかったんでな」 これほどあからさまに、殺気を当てられる事などなかったし、あまり目立つ存在でもなかったため、眼中に無かったようだ。 「まぁそれはわからんでもないがな」 ヒロシも同じようで同調する。だが、なぜ今殺気を向けていたのかは謎だ。 「ん~ヒロシは強そうだから最後な! ちょっと待っててくれよ!」 ヒデキは一目で実力を見定め、いきり立っている貴族どもに向かう。 「ふんっ!早くおわらせろよ。」 そう言いヒロシは闘技場の端に向かう。 そのヒロシの後ろ姿をイツミは凝視している。 パリス達は少し心配しているものの、ヒデキの余裕が安心感を与えてくれている。 ただ、ステラだけはまだ心配で落ち着きがない。 「ヒデキ大丈夫なんでしょうか……」 ステラは本気で心配し始める。 「あんなチンチクリン、何人いても余裕、余裕~」 イツミはステラを安心させるために余裕を強調するが、今まで力を隠していたため、説得力には欠ける。 が、妹がこれだけ落ち着いているのだから。と、静観する事にした。
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